同じ夢を見せてくれるのなら

心に移りゆくジャニーズごとをそこはかとなくかきつくれば

三宅健がくれた「友達以上、恋人未満」

 

 

 

 

 はじめに。タイトルに敬称がないことをここに謝ります。土下座。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「友達以上、恋人未満」とはよくいうもので、この言葉は、友達でもなく恋人でもない親密さでありながら恋人の一歩手前の状態をさすものだと認識していた。

ブコメディーで描かれる、中盤でこっそり気持ちに気づいて最終回で急にチューするやつ、みたいな、そういうやつ。

友達の親密さと恋人の親密さはそもそも同列で語れるものなのか?と今でも不思議に思っているのだが、それはいいとして。とにかくそういう認識だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんな言葉を、いわゆる自担の方からもらってしまった。

 

 

 

 

なんかね、うーん、友達以上恋人未満みたいな、なんか。ほんとになんかそんな感じかな。不思議だよね。まあ全然向こうから何か返ってくるわけじゃないんですけど。ほら、やりとりできるわけじゃないから。でもなんか、うん、ちゃんと受け止めてくれているであろうとそれを信じて、まあやってますけども。

2020年7月6日のラヂオ|三宅健のラヂオ|bayfm 78.0MHz ベイエフエム

 

ドキッとした。ギクッとした、のほうが近いかもしれない。しばらく動悸が収まらなかった。モノに例えるなら、傷はないけどひびの入った少し青い色付きのビー玉。*1

と同時に、そんなことがあっていいのかと直感した。

 

 

(彼はこういった話の最後に必ずと言っていいほど照れ隠しの一言を置いていく。聞いてたけど聴いてなくって申し訳ない。が、これだけ丁寧に言葉を選びながら言い切った後「ま、全部これも嘘なんですけどね!(笑)」って付け足しても全然入ってこない)

 

だって、前述の通り、この言葉は恋人の一歩手前の親密さを形容する言葉であるはずと思っていたから。それをアイドルとファンの関係を形容するために使う彼の感性に新鮮に驚いた。

 

 

 

 

 

 

 

彼はファン想いだと言われているのをよく目にする。

私が彼をファン想いではないと思っているわけではない。私は「ファン想い」とは何かをあまりよくわかっていないから、彼をその尺度で見れないのだ。

でも「ファン想い」という言葉が使われる文脈から想像するに、彼はよくファンについて言及し、都度メッセージを投げかけてくれるところがその一因なのであろう。

 V6と名の付く活動において最初に頭をよぎるのは、ファンの人たちのことだし、この22年間その存在を忘れたことは一度もなかった。

ザテレビジョンCOLORS Vol.36 PINK

 

 

アイドルの方はファンに向けてメッセージを投げかけてくれる。

一つ目の引用にもあるが、彼はファンに向けてほんとうにたくさんのメッセージをくれる。最も身近なものでは『にこにこ健°』*2から、ラジオ、テレビや雑誌、コンサートまで。ときに受け止めきれないくらい量のものだってくれる。

なんて説明したらいいのかわかんないんですけど、まあやっぱり、なんかそこに誠実でありたいっていうのは思いますし、なんなんでしょうね、なんかほんと不思議、不思議な関係性だな、って、思いますけどね。よくなんか皆んな言うじゃん、ファンの人に一番に報告したいとか、よく、なんかもうほんと常套句、みたいな感じで皆んなよく言うけど、まさにそれで、今まで本当に、自分に起きてきた全ての出来事を、まあほとんど、と言っていいくらい、ファンの人に一番最初に伝えているかも。

2020年7月6日のラヂオ|三宅健のラヂオ|bayfm 78.0MHz ベイエフエム

 

彼が何かを伝えてくれるたびに、私は「“点”で見られている…」と背筋を伸ばす不思議な感覚になる瞬間がある。

これは妄想と私個人的な肌感なのだが、アイドルの方がファンに向けて何かを発信するとき、集団の“面”で捉えて最大公約数的に考えることが多いのではないかと思う(嬉しい)。“面”で見られている感覚がある。“面”で見られていると思っていたら、急に“点”で見られている感覚に襲われ驚く、というところにファンはギャップを感じるのではないだろうか。

彼は“点”へのメッセージが多いように感じる。私がそう感じているだけなのかもしれない。言葉遣いとかタイミングとかでそう見せるのが巧みなのだと思う。そこに「誠実さ」を感じるのかもしれない。

 

…これ以上上手く説明できないので諦めます…

 

 

 

 

 

 

 

一方で、彼はよく「アイドルは虚像だ」と言う。

22年間僕とファンの間で作り上げてきちゃった虚像があるというか。

ザテレビジョンCOLORS Vol.36 PINK

 

 虚像って、実際にあるものとは異なり、投影されたイメージを指す。

これを書いている今、”虚像”というワードで想像するのが中学校の理科で習った凸レンズの実験*3というなんとも貧弱な思考回路なのだが、この想像でいくと、彼はホンモノより大きく、平面で、ホンモノの少し前の、色のない姿になってしまう。 

でも、案外近い想像なのかもしれない。

彼のなかに在る彼という像、ファンのなかに在る彼という像。

全ての像が少しずつ異なるのだろう。

 

 

虚像と言う割に、言葉に嘘を感じない。不思議だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

長々と説明してきたが、要するにこの日のラヂオは特別嬉しかった、ということなのだ。中途半端に考えてみても答えは出ない。それほど魅力は尽きないということなのかもしれない。

 

 

 

 

 

 

 

 

1週間はradikoタイムフリーで聴けます、ぜひ声のニュアンスを聴いてください。

radiko.jp

 

 

 

公式文字起こし「ラヂオの日記」はこちら。

www.bayfm.co.jp

 

 

 

 

 

このラヂオを聞きながら頭の中は“悲しいほどにア・イ・ド・ル”〜ガラスの靴〜*4とRADIO MAGIC*5がぐるぐるしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

*1:硝子の少年っぽさがあるのは書いているときにたまたま聞いていたから

*2:ジャニーズweb連載

*3:参考:【中1理科】凸レンズと実像・虚像のポイント・問題演習

*4:2010年発表のアルバム「READY?」初回限定盤B〈BONUS CD盤〉より

*5:2010年発表のアルバム「READY?」より